第30回 葉唐辛子、鶏肉のカレー
早起きが苦手です。
仕事柄と、仕事のせいにしてしまいますが、
完全な夜型です。
家でレコーディングをすることも多く、
作業をあれこれしていると、
気付けば明るい、なんていうこともざらで、
恥ずかしながら、早起きは縁遠い話なのです。
けれど、近所の友達に、
近くに朝だけ販売をしている
素晴らしい農園があるから
絶対に行くべきと誘われ、
ある日やっと決意して
朝7時に起きたのでした。
農園は、我が家から歩いて
10分くらいのところにあります。
以前、散歩をしていて
農園の存在は知っていましたが、
本当にここは横浜?と目を疑いたくなるくらい
立派な農地が残っています。
遠くに見える、丁度中心にある建物は
新横浜プリンスホテル。
鈴なりのトマトの間に透けて見える
最近建てられたマンション。
農地の周りに並ぶ、建て売り住宅。
ここだけ取り残されたように見えますが、
ここだけなんとか守られたようにも思います。
一歩、農園の敷地内に入ると、
懐かしい風景が広がります。
広島のおばあちゃんの家に
帰ってきたよう。
朝のこの早い時間に、
どこからともなく
たくさんの人がやってきます。
本日のメニュー。
夏野菜があれこれ並びます。
インゲンとは印元と書くのですね。
若いお姉さんが、きびきびと働いています。
ほおかむりが似合う!
夏野菜と言えば、トマトですね。
真っ赤に熟したはつらつとした色を見ると、
買わずにはいられません。
他にもたくさんの
朝穫り野菜が並びます。
野菜の向こうの洗濯物。
なんだか和みますね。
初めて見る、プッチーニという南瓜。
胡瓜はこの他に、曲がりのものも
安く売っていています。
自家製の茄子のお漬け物も。
畑から直行で、ゴザの上へ。
人参の葉っぱの立派なこと!
これは食べないともったいないですね。
さて、今日のお目当ては、この枝豆でした。
ぷりぷりとした実が
食べておくれよと誘ってきます!
売れ行きの早い枝豆は
おじさんが穫れ立てをどんどん追加していきます。
まだ葉っぱがいきいきとしています。
敷地の隅には、はさみが用意されていて、
野菜を買った皆さんが、あれこれ処理をしています。
私も一緒にしゃがみこみ、
枝豆を茎から外してから
持って帰りました。
いたれりつくせりです。
さて、本日の戦利品です。
色とりどりの野菜にすっかり興奮してしまって、
あれやこれや購入してしまいました。
どれもぴちぴちと、はちきれんばかりに元気で
なんて美味しそうなんでしょう。
お目当ての枝豆は、やっぱり
ビールとともにそのまま食べるのが
一番でした。
半分は茹でて、半分は焼いて頂きました。
実の味がしっかりとして、コクがあり
早起きをした甲斐のある味。大満足でした。
さきほどの戦利品の写真、
一番左側にあるのは葉唐辛子です。
葉唐辛子は短い期間しか出回らないので
手に入るとは、とてもラッキー。
やはり早起きは三文の得ってことですね。
唐辛子の実もたくさんついています。
かじってみると、小さいものはさほどでもありませんが、
大きいものは、しっかりと辛くなっています。
葉っぱは、佃煮にするのが定番でしょうか。
油炒めも美味しいですよ。
でも今日は、じめじめととても暑かったので、
鶏肉と合わせて食欲のそそるカレーにしました。
葉はえぐみが少なく食べやすいので、
多いかな?と思うくらい入れても大丈夫です。
このカレーの辛みは、
唐辛子の実の量で調節します。
私は辛さがしっかりとする
パンチのある味が好きなので
たくさん投入しました。
噛みしめると、実から出る強い辛みにはっとします。
まさに夏のカレーといった感じです。
後から汗がわっと吹き出て来ました。
カレーの向こうは、
我が家で穫れ立てのプチトマトです。
黄色のプチトマトは去年のこぼれ種から育ったもの、
赤色は、チャドウィックチェリートマトという品種です。
とても甘くてフルーツのよう。
なかなか美味しく育ってくれました。
広島のおばあちゃんちとは違って
住宅がびっしりと埋まった横浜で、
こんなにたくさんの穫れ立て野菜を頂けるなんて
とても贅沢なことですね。
野菜は穫れ立てほど
美味しいものはないと思いますし、
美味しさを知ることで、
ますます好きになれます。
横浜の数少ない農家の方には、
この贅沢を少しでも多くの人が楽しめるよう
ぜひ長く続けていって欲しいと思います。
それには、せめて夏の間だけでも
早起きが苦手だなんて言っていては
いけませんね。
美味しい野菜につられて、
朝型にシフトできればいいなと
期待しつつ。(2009年7月28日更新)
葉唐辛子、鶏肉のカレー
材料:鶏ムネ肉 1枚(醤油 大さじ1で下味をつけておく)、
葉唐辛子 2束程度(葉と実を分けておく)、
玉葱 1個、 トマト 1個、 にんにく 1かけ、 生姜 1かけ、
クミンシード 小さじ1、カレー粉 大さじ3、 白ワイン(または酒) 大さじ3、
オリーブオイル 大さじ2、 ナンプラー 小さじ1、塩・胡椒 適量
1)鍋にオリーブオイル大さじ1、にんにく、生姜のすりおろし、クミンシードを加えて、
弱火で香りを出す。
2)すりおろした玉葱、手でつぶしたトマトを加えて、ざっと炒める。
3)別のフライパンにオリーブオイル大さじ1をひき、醤油で下味をつけた後、
一口大に切った鶏ムネ肉を焼き付け、白ワインを加え、軽く焦げ目がつくまで炒める。
唐辛子の実を加えてさらに炒め、全体的に油がまわったら、2)の鍋に加える。
3)唐辛子の葉、ナンプラー、カレー粉を加えてしばらく炒める。
4)塩、胡椒で味を整えて、頂く。
*3)で鶏ムネ肉、葉唐辛子の実を別の鍋で炒めましたが、
同じ鍋に直接入れても作ることができます。
ただ、別の鍋で炒めて一度油をまわしたほうが、それぞれの味がしっかりするように思います。
*唐辛子の実は辛いものも多いので、お好みで加減してください。








































































アコーディオン・トイピアノ・鍵盤ハーモニカ・オルガンなど、ノスタルジックな味わいをもつ楽器を得意とする鍵盤奏者、音楽家。空気公団・ハンバートハンバート・Akeboshiなど、多くのアーティストのライブ・レコーディング・CM・TVの音楽などに、さまざまな楽器でかかわるほか、ソロプロジェクトであるtrico!やギタリスト・オオニシユウスケとのユニットsmall colorでもアルバムをリリースしている。最近は、スイス絵本の名作『こねこのぴっち』のDVD化にあたり、音楽を担当(2009年1月発売予定)。またインテリア誌「かわいい音楽すてきな暮らし」でレシピ・料理・スタイリングを担当。日々の暮らしを大切にしながら、さまざまな活動を楽しんでいる。

音楽家・良原リエさんによる、暮らしのエピソードとそれにまつわる日々のご飯のレシピ。本人撮影による四季折々の写真とともに、<ありふれた材料でできる簡単な料理をよりよくするためのコツ>を提案していきます。好きなモノ・コトに囲まれた、実のある暮らしを大切にしているリエさんならではの切り口が、「普段の生活」の大事さをあらためて教えてくれるはず。
