第37回 緑のサラダ、赤のサラダ、黒のサラダ
描いた夢をほぼ叶えることができる
というのが、私の人生においての
自慢のひとつです。
こうなったらいいな、とか
あの人に会いたいな、など
日頃から空想を膨らませては
ノートに書き留めておくのですが
嬉しいことに、それらのほとんどが
現実となってきました。
私の場合、あまり非現実的なことには興味がないので、
頑張れば手の届きそうな夢が多い、
という理由もあるかもしれません。
それでも、ノートに書き留めたことが
ひとつずつ叶っていくことが
嬉しくて、楽しくて、
人生なかなか捨てたものではないなと思い、
日々感謝しています。
去年、trico!名義で「Everyday trip」
というアルバムをリリースしました。
このアルバムの制作が始まる前、
レーベルとのミーティングでのこと。
一回の人生で、制作できるアルバムはそう多くもないし、
せっかくなら、大好きなアーティストとコラボレーションしたいと
自分のCDの棚から取り出して来たアルバムを見せて
この人とやりたいとプレゼンしました。
HAUSCHKA「Substantial」
ドイツのアーティストです。
この時点で、全く彼(彼女かもしれないと思っていた)とは
面識がありませんでしたし、どうやって
連絡をとったら良いかもわかりませんでした。
レコード会社を通してでは、
彼に直接、話が行く前に断られてしまうかもしれないので、
なんとか直接彼と連絡が取りたいと、
無謀にも彼の知り合いを探すことから始めました。
ドイツ人というキーワードから、
ドイツの人に会ったら「HAUSCHKAって知ってる?」と
尋ねるだけの、なんとも単純な作戦でしたが、
ほどなく知り合いという人が現れました。
その後、私の音楽を直接紹介してもらうことで、
話はとんとん拍子に進み、その後アルバムでの共演、
PV(プロモーションビデオ)での共演が
実現したのです!
そのHAUSCHKAが
コンサートツアーの為、来日したので、
オフの日に、我が家でのご飯会に招待しました。
本日のメニュー
+緑のサラダ
+赤のサラダ
+黒のサラダ
+冥加(みょうが)の白梅酢漬け
+らっきょうの味噌漬け
+オクラの煮浸し
+ピーマンの塩昆布マリネ
+れんこんのアンチョビ炒め
+蒸しかぼちゃ
+あら煮(鰤、大根)
+芋煮汁
+栗ご飯
+山角のパン
+葡萄
いつも作る緑のサラダです。
お友達に教わったレシピです。
わさび菜、リーフレタスを主に
パクチーが隠れていて、
香りを豊かにしてくれています。
胡桃とクコの実を
味と食感のアクセントに散らしました。
目にも楽しいよう、
赤のサラダ、黒のサラダも作りました。
赤のサラダは、
我が家で穫れたトマト、プチトマトを中心に
赤ピーマンを焼いて、皮をむいたものを加えました。
黒のサラダは、
ひじき、あらめ、海苔などの海草類を
酢醤油で和えました。
箸休めには、6月に漬けたらっきょうの味噌漬けと、
梅を漬けるときに出た、白梅酢に浸した冥加を。
お酢に反応してとてもキレイなピンク色に。
オクラの形がとても好きで、
特に、中の白い種の羅列に魅力を感じます。
縦に割って、煮浸しに。
ピーマンは、昆布、塩とともにマリネ。
半日以上置くと、ピーマンの青臭さがやわらいで
食べやすくなります。我が家の定番料理です。
少し寒い日だったので、芋煮汁を作りました。
以前、山形で演奏したときにご馳走になって以来、
美味しい里芋が手に入ると作ります。
秋の始まりらしく、栗ご飯も炊きました。
18人前の栗をむくのに時間がかかり、結局
ゲストにも手伝ってもらってようやく完成しました。
ご近所の山角のパンは
そのままスライスしたものと
蒸したものとを出しました。
蒸すという食べ方は、山角さんに教わりました。
もちもちとした食感になり、
おかずの味を良く吸収して、
和食との相性が良くなるように思います。
さて、我が家のご飯会ですが、
第29回で紹介したときと同様、
始まるときにはなんとかきれいさを保っているのですが、
お酒が進むにつれ、あっという間に雑然としてしまいます。
写真撮影が入るとわかっていても、
皆で食べて、飲んで、たくさん笑っているうちに、
やっぱり居酒屋のようになってしまいました。
それもまた、我が家らしいということで
許してもらえたらなと思います。
蒼い瞳が印象的な
HAUSCHKAです。
我が家に来るのは、2回目。
私のご近所の仲間達との再会を
楽しんでくれました。
つい、2年ほど前までは、
私は彼の音楽のファンであり、
一人のリスナーでしかありませんでした。
でも、この人に会いたい、
この人と仕事がしたいと思い、
少しの行動をとったことで、今は友人となり、
我が家にも遊びに来るまでの関係になりました。
しかも彼が住むのはドイツ。
それでも会えるチャンスは
不思議とやってくるのですね。
会いたいなと思った人と会える、
その人と深く関わることができる
なんて、これ以上ない幸せだと思います。
私なんぞが言うのはおこがましいことですが、
人生を楽しくする、豊かにするのは
その人の心持ち次第だと思います。
できれば楽観的に、こうなったらいいなあと
楽しいことで頭をいっぱいにして、
他人に迷惑をかけないことを前提に
そのために今できることを
ひとつずつ行動に移していく。
そうすると不思議に
夢は簡単に叶うのです。
そして、叶った夢のお礼に
その人に、仲良くしてくれる友達に、スタッフに
料理をたっぷり用意して、ご飯会で返していく。
というのが、私のやり方かなと思います。(2009年9月29日更新)
photo by Izumi Kumazawa
緑のサラダ、赤のサラダ、黒のサラダ
【緑のサラダ】
材料:わさび菜 1束、 リーフレタス 1/2個、 香菜 1/2〜1束(好みで加減)、
(あれば)クコの実、胡桃などのナッツ 適量
作りやすい分量の調味液:オリーブオイル 大さじ1、 柚子胡椒 小さじ1(好みで加減)、
白ワインビネガー(または米酢) 大さじ1
1)野菜類は、ボウルに水をはった中にしばらく入れて元気にした後、
しっかりと水気を切り、手でちぎる。
2)調味液の材料はよく混ぜ、食べる直前に、1)にざっと和える。
3)あれば、クコの実、軽く炒った胡桃などのナッツを散らす。
*香菜以外は、葉物の野菜なら何でも良いです。
【赤のサラダ】
材料:トマト 3個程度、 プチトマト 10個程度、 パプリカ 1〜2個、
作りやすい分量の調味液:醤油 大さじ1、 オリーブオイル 大さじ1、
玉葱 1/2個、 にんにく 1かけ
1)トマト、プチトマトはヘタを取り、手で荒く潰す。
2)パプリカは網焼きなどをして表面を黒く焦がし、外皮をはがした後、手でちぎる。
1)と合わせる。
3)玉葱とにんにくをすりおろし、醤油、オリーブオイルと合わせて調味液を作る。
2)にざっと和え、マリネしてから頂く。
*玉葱の代わりに、白葱のみじん切りでも美味しいです。
*にんにくの代わりに、生姜でも美味しいです。
*バジル、オレガノ、紫蘇などのハーブもよく合います。
【黒のサラダ】
材料:ひじき、わかめ、昆布、海苔 などの海藻類 適量
作りやすい分量の調味液:バルサミコ酢(または米酢) 大さじ1、 醤油 大さじ1
1)ひじきと昆布はお湯で戻した後、水気を切っておく。
わかめは塩蔵のものを使う場合は、よく塩をぬいておく。海苔はちぎる。
2)海藻類と調味液をざっと合わせる。
*昆布はだしをとった後のものを使いました。
*この日はあらめ(昆布の一種)を使ったので、粘りが出て、面白い食感になりました。
































































アコーディオン・トイピアノ・鍵盤ハーモニカ・オルガンなど、ノスタルジックな味わいをもつ楽器を得意とする鍵盤奏者、音楽家。空気公団・ハンバートハンバート・Akeboshiなど、多くのアーティストのライブ・レコーディング・CM・TVの音楽などに、さまざまな楽器でかかわるほか、ソロプロジェクトであるtrico!やギタリスト・オオニシユウスケとのユニットsmall colorでもアルバムをリリースしている。最近は、スイス絵本の名作『こねこのぴっち』のDVD化にあたり、音楽を担当(2009年1月発売予定)。またインテリア誌「かわいい音楽すてきな暮らし」でレシピ・料理・スタイリングを担当。日々の暮らしを大切にしながら、さまざまな活動を楽しんでいる。

音楽家・良原リエさんによる、暮らしのエピソードとそれにまつわる日々のご飯のレシピ。本人撮影による四季折々の写真とともに、<ありふれた材料でできる簡単な料理をよりよくするためのコツ>を提案していきます。好きなモノ・コトに囲まれた、実のある暮らしを大切にしているリエさんならではの切り口が、「普段の生活」の大事さをあらためて教えてくれるはず。
