第41回 ドライフルーツ、ナッツのケーキ
今、一番興味を持っていること
それは、プリペアドピアノです。
プリペアドピアノとは、
ピアノの弦に、物を乗せたり、つけたりして
音の響きを変えたり、パーカッションのような
役割を持たせるものです。
クラシックの現代音楽では
よく用いられる手法なのですが
多少、芸術的すぎて、日々楽しむ音楽とは
ちょっと離れたところにあるかもしれません。
その少し近寄りがたい印象のあるプリペアドピアノを
もっとポップス寄りに、楽しむ音楽として
発展させていると思うのが
第37回に登場してくれたHAUSCHKAです。
彼と一緒にPV(プロモーションビデオ)を撮影したときに
ピアノにあれこれと細工していく姿が
まるでいたずらを仕掛けている子供の様で
一気にプリペアドピアノを身近に感じたのでした。
これなら、私もやってみたい!と
すっかり影響を受けて
最近は、ピアノがあるステージで
あれこれチャレンジしています。
通常、プリペアドピアノとは
グランドピアノで用いる手法らしいのですが、
アップライトピアノにいろいろぶら下げたり、貼ったりしたほうが
見ているお客様にも何をやっているのかが見えて
楽しい気がします。
なので、良い音が出るのは当然として、
せっかく視界に入るのなら、可愛い物がいいなあと思い
家の中のものをあれこれ試していくうちに
台所用品にたどりつきました。
これらは私のプリペアドピアノ用の道具の一部です。
台所用品を中心に、裁縫道具や鈴などを使います。
マドレーヌ、タルトのブリキ型、クッキーの型などは
弦に貼付けると、振動して響きが増幅します。
スケッパー、コースターなどは
音の響きを止めたり、パーカッションのような役割をしてくれます。
他にも大好きなパン屋さん、ペリカンのビニール袋や
焼き芋を買った時に入れてもらう薄紙袋を
弦を叩くハンマーの間に挟んで、まろやかな音にします。
パーカッションの山口とも氏と一緒に演奏したときは、
いつも台所で使っている泡立て器やおたまを託して
弦をこすって音を出してもらいました。
中でも、一番響きが良くて気に入っているのは
8センチのマドレーヌの型です。
ブリキでできているので、
よく響くのだと思います。
せっかくなので、これを使って今日は
おやつを作ってみたいと思います。
おやつといえば、我が家では
いつも常備しているものがあります。
アーモンド、くるみなど生のナッツ。
(ローストしてない、塩分もついてないもの。)
プルーン、いちじく、アプリコットなどのドライフルーツ。
クコの実や棗(なつめ)など、漢方にも登場する
ドライフルーツも好きです。
それぞれ、食べごたえがあるので、
ちょっとお腹がすいたときにはぴったりですし、
これらがあるとジャンキーなお菓子などを
食べずにすみます。
また、料理のアクセントにもなるので
常備しておくと、役立ちます。
そのままでもちろん美味しいですが
ドライフルーツなどは、飲み残しの赤ワインなどに
漬けておくことも多いです。
プルーンの赤ワイン漬けは、長く漬けると
ねっとりと濃厚になるのでおすすめです。
右から、プルーンの赤ワイン漬け、棗の赤ワイン漬け。
そして1年もののラムレーズン。
これらの常備品と、
プリペアドピアノ用のマドレーヌ型を使ってできた
今日のおやつです。
頂いた後は、マドレーヌ型はよく洗って
またプリペアドピアノの七つ道具箱に
戻ってもらいます。
まだまだ勉強が足りなくて、私がやっているのは
なんちゃってプリペアドピアノの域ですが
見た目にも音にも、楽しさがグンとアップするので
もっと研究していきたいと思っています。
特に、台所用品を使って、というのは
もしかしたら世界で一人かもしれません。
今のうちに研究を重ねて
その道の第一人者になれたらなあ
などと夢を見つつ、またいろいろと
ぶらさげたり、貼ったりしてみたいと思います。(2009年10月27日更新)
追伸:small colorのCDが先週
アメリカのレーベルからリリースになりました。
リリース記念として、10/31までの期間限定で
シングル曲がフリーダウンロードできます。
こちらから、ぜひ聴いてみてくださいね。
ドライフルーツ、ナッツのケーキ
材料(8センチのマドレーヌ型 7〜8個分)
卵 2個、 小麦粉 1/2カップ、 アーモンドプードル 1/2カップ、
てん菜糖(砂糖) 1/2カップ、 オリーブオイル 1/3カップ、 ラム酒(あれば)少々、
ドライフルーツ、ナッツ 適量、 アプリコットジャム(あれば) 適量
1)ボウルに卵、てん菜糖を入れて、もったりするまでよく混ぜる。
2)オリーブオイル、ラム酒を加え、粉類を少しずつ加えながら、さっくりと混ぜる。
3)マドレーヌ型にバター(分量外)を塗って、小麦粉(分量外)をまぶして
余分な粉をはたきおとす。
4)型に生地を7分目ほどまで流し入れ、ドライフルーツと軽くフライパンで炒ったナッツをちらす。
5)170℃のオーブンで15分ほど焼く。仕上げにアプリコットジャムを塗ってつやを出す。
*ドライフルーツ、ナッツの大きい物は、手でちぎってください。
*ドライフルーツはライム酒や赤ワイン漬けのものを使うと、さらに美味しいです。
*クコの実だけは焦げやすいので、焼いた後で飾りました。
*オーブンの温度、焼き時間は各家庭によって調節してください。

























































アコーディオン・トイピアノ・鍵盤ハーモニカ・オルガンなど、ノスタルジックな味わいをもつ楽器を得意とする鍵盤奏者、音楽家。空気公団・ハンバートハンバート・Akeboshiなど、多くのアーティストのライブ・レコーディング・CM・TVの音楽などに、さまざまな楽器でかかわるほか、ソロプロジェクトであるtrico!やギタリスト・オオニシユウスケとのユニットsmall colorでもアルバムをリリースしている。最近は、スイス絵本の名作『こねこのぴっち』のDVD化にあたり、音楽を担当(2009年1月発売予定)。またインテリア誌「かわいい音楽すてきな暮らし」でレシピ・料理・スタイリングを担当。日々の暮らしを大切にしながら、さまざまな活動を楽しんでいる。

音楽家・良原リエさんによる、暮らしのエピソードとそれにまつわる日々のご飯のレシピ。本人撮影による四季折々の写真とともに、<ありふれた材料でできる簡単な料理をよりよくするためのコツ>を提案していきます。好きなモノ・コトに囲まれた、実のある暮らしを大切にしているリエさんならではの切り口が、「普段の生活」の大事さをあらためて教えてくれるはず。
