第16回 新じゃが、プルーンの煮込み
空豆の美味しい季節です。
あるとき、空豆を丸ごと焼けば
簡単だし、袋の中で豆も蒸されて
きっと良い仕上がりになるとひらめき
魚焼きグリルで焼いてみました。
予想通りに、簡単に
そして香ばしく仕上がったので
おお、私って天才!と自画自賛したのですが
残念ながら、いろいろなところで
既に紹介されていました。
料理は長く多くの人が関わってきたものだから
出尽くしていて当然かもしれません。
それでももっと素敵な方法があるんじゃないかと
トライするのは楽しいものです。
ある程度料理に慣れてくると
自分が理解している組み合わせ、味付けや作り方を
ついつい繰り返してしまいがちです。
繰り返すことで、しっかりと身に付き
その人の味の柱になるので
素敵なことでもあるのですが
やはり時々は冒険することをおすすめします。
冒険には、新たな発見がつきもので
経験値がぐっと高まります。
毎日、朝昼晩と三度もある料理のタイミングを
ただのルーティーンにしてしまうより
どんどん冒険して、発見して楽しくなれば
ついでに腕もあがっていいことばかりです。
組み合わせの冒険でいえば、
日々のおかずに果物を組み合わせるレシピが
新しい発見が多くて好きです。
柚子やレモンなら馴染み深いですが
それ以外のものはそんなに使いませんよね。
まだまだ開拓の余地があるように思います。
私の好きな、組み合わせのベスト3です。
大根、八朔(はっさく)のサラダ。
全体を塩で和えただけです。
とてもさっぱりと頂けます。
グレープフルーツでも美味しくできます。
味のあまり主張のない大根、白菜やレタス
などと組み合わせると間違いないと思います。
写真の緑は、ケールの新芽。
種を蒔いたらたくさん出て来たので
間引いたものを使いました。
大根の葉やパセリを刻んだものなど
緑を加えると、鮮やかになっていいですね。
生の果物の他に、
ジャムやドライフルーツもよく使います。
セロリの柚子ジャム和え。
これも塩を加えて、和えただけです。
セロリのきつい香りが、
甘いジャムでゆるくなります。
オレンジマーマレード、あんずジャムも合います。
まだチャレンジしていませんが
レモンカードもよさそうです。
セロリとジャムとは
不思議な取り合わせのようですが
セロリの個性も残しつつ
食べやすくなるのがいいのです。
そして、一番気に入っているのは
じゃがいもとプルーンの組み合わせです。
煮物には、よく砂糖やみりんを使いますが
その甘みを、ドライフルーツの甘みで代用したものです。
味付けは醤油のみ。
プルーンと醤油となるとこれもまた不思議に感じますが
醤油+甘みが美味しくないはずはありません。
プルーンは
他のドライフルーツよりも
柔らかいので崩れやすく
その崩れたプルーンに、じゃがいもの崩れも加わって
ねっとりと絡みつく濃厚なソースができます。
じゃがいも全体にくっついて離れず
美味しい風味を保ってくれます。
このレシピが仕上がったときにも
おお、私って天才!とやはり自画自賛したのですが
どこかで、もう紹介済みの可能性もありますね。
もしそうだったら、ごめんなさい。
でも、結局は誰が先に考え出したか
なんてことは、どうでも良いことです。
美味しくて、わくわくするなら
それだけでとっても素敵なことですから。
撮影の日の夜は、お友達の家で
持ち寄りのご飯会でした。
プルーンを使った煮込みは大好評。
このねっとりしたものは何?と質問されるのが
ちょっと嬉しくもあります。(2009年4月14日更新)
新じゃが、プルーンの煮こみ
材料:新じゃが(小ぶりのもの) 10個〜12個、種ぬきプルーン 10個、
醤油 大さじ3、(甘みがたりなければ)甜菜糖(または砂糖) 大さじ1、オリーブオイル 適量
1)新じゃがはよく洗い、半分に切り、皮ごと、オリーブオイルをひいた鍋で炒める。
2)全体的に油がまわったら、ひたひたの水、プルーンを加えて煮込む。
3)新じゃがに竹串が刺さるようになったら、醤油を加えて、
プルーンを木べらでつぶしながら煮詰めてゆく。
途中、味をみて、甘みが足りなければ甜菜糖を足し、水気がなくなる直前で火を止める。
*じゃがいもは、どんな種類でも美味しく出来ます。
*冷めても美味しく頂けます。
























































アコーディオン・トイピアノ・鍵盤ハーモニカ・オルガンなど、ノスタルジックな味わいをもつ楽器を得意とする鍵盤奏者、音楽家。空気公団・ハンバートハンバート・Akeboshiなど、多くのアーティストのライブ・レコーディング・CM・TVの音楽などに、さまざまな楽器でかかわるほか、ソロプロジェクトであるtrico!やギタリスト・オオニシユウスケとのユニットsmall colorでもアルバムをリリースしている。最近は、スイス絵本の名作『こねこのぴっち』のDVD化にあたり、音楽を担当(2009年1月発売予定)。またインテリア誌「かわいい音楽すてきな暮らし」でレシピ・料理・スタイリングを担当。日々の暮らしを大切にしながら、さまざまな活動を楽しんでいる。

音楽家・良原リエさんによる、暮らしのエピソードとそれにまつわる日々のご飯のレシピ。本人撮影による四季折々の写真とともに、<ありふれた材料でできる簡単な料理をよりよくするためのコツ>を提案していきます。好きなモノ・コトに囲まれた、実のある暮らしを大切にしているリエさんならではの切り口が、「普段の生活」の大事さをあらためて教えてくれるはず。
